↑でかんたん副業！「電話サポート」ではじめてでも安心！超オススメ
機種：NINTENDO DS 発売日：2009/01/15
【PR】アフィリエイトリンクを使用しています 東京都内で不特定多数に配られた、悪魔を召喚できる携帯端末「COMP」。「COMP」より召喚される数々の悪魔達。それに伴い山手線内側の全面封鎖。 電気・水道など各種ライフラインの停止、それに伴い心身ともに憔悴する住民達。逃げ場のない中で悪魔達による襲撃、少ない食料の為に弱者は命を奪われ、山手線圏内は生き残りをかけたサバイバルの様相を呈する。 主人公達は生きる為に「悪魔召喚プログラム」を使いこなす決意をする。 「COMP」に発送された謎の「ラプラスメール」。未来を予言するその内容によって、導き出される主人公達の余命。降りかかる死の運命、たとえ運命を乗り越えても、7日後には山手線圏内の人間はすべて抹殺されるという事実が判明する。 脱出の手段はあるのか？そして東京封鎖の真相とは…？ 女神転生シリーズはRPGで多くの系列作品が発売しているが、本作は「魔神転生」に代表されるシミュレーションRPG。本作までに研究され、練りこまれたシリーズのシステムが本作である意味での完成を見たと思う。 現代社会に根付いていながら、宗教色を多分に含んだシナリオ。ヤスダスズヒト氏による魅力的なキャラクター、そして、電脳悪魔絵師金子一馬氏の描く悪魔達。 管理人にとっては「真・女神転生if...」以来、久々のヒット作。 リメイク作品のPS版「真・女神転生Ⅱ（ドミネーター版）」ですっかり信用を失ったアトラスだったが、まだ、こんなに力の入った作品を作れたとは…あなどりがたし。本作も非常に宗教色が強く、原典がわかったりすると楽しさ倍増。 個人的趣味の分析と資料的要素を含めて本作で登場する用語分析を書いてみる。 デビルサバイバーの世界をもっと楽しみたい人はこちら。
【本作に登場する用語・解説もくじ】 本作に登場するゲーム機。正式名称は「コミュニケーションプレーヤー」メール・ブラウザ機能を持った携帯電話に近いもの。 キャッチコピーは『世界の人と遊ぼう！』。見た目はDSそっくりなので、デビルサバイバーのプレイ中は主人公として感情移入するのが正しい。（断言） 【悪魔召喚プログラム】の端末に改造され、【翔門会】によって東京都内に散らばった。プログラムを暴走させると、停止させるまで無尽蔵に悪魔を召喚可能。ただし、制御を離れ敵味方の区別なく悪魔に襲われる事になる。 終盤では【ナオヤ】が本機を暴走させながら、「自分だけ悪魔に襲われない細工」という開発者ならではの離れ業を演じて見せた。 【悪魔召喚プログラム】：「女神転生シリーズ」悪魔召喚は儀式手順が非常に複雑で、術者自身に膨大な知識を要求するが、本プログラムは複雑な手順をデータ化し、代行してくれる。「女神転生」系列作品の最重要項目。 本作では【翔門会】の依頼で、【ナオヤ】が古代の共通言語（【アヤ】の歌）をベースに作成。魔界にある【バ・ベル】が憑依した悪魔召喚サーバーにて絶賛稼動中。 改造【COMP】で悪魔召喚サーバーから受信して使用可能。本作ではさらにハーモナイザーにより使用者の能力を飛躍的に向上させ、悪魔と戦闘可能なレベル（！）に引き上げる力も搭載されている。 ユズやドリー、マリ先生が闘鬼ベルセルクや龍王ヤマタノオロチなどのガチムチ＆パワフリャ悪魔と素手で殴り合えると考えると、シリーズ屈指の強力システムではないだろうか（ｗ 本シリーズの悪魔使いが悪魔達と互角以上に渡り合っていることを考えると、ハーモナイザーは全作品標準搭載のシステムとも仮定できるかもしれない。 悪魔召喚には決まった手順と人間の強い感情が必要だが、本作では召喚者の強い願望に応える形で儀式を行う事なく契約が成立することもあった。 邪神パズス＝カイドーの強い力を渇望する意志に呼応して。 【ア・ベル】：「旧約聖書・創世記」本作では主人公を指している。創世記では最初の人間アダムとイヴの息子でカインの弟。羊の放牧をしており、神への供物は肥えた羊の子を捧げた。血を好む神に供物は喜ばれたが、その嫉妬によりカインに殺される事になる。 その後の過程は語られていないが、後の子孫（人類全体）にア・ベルの因子は継承されている。因子の継承者（因子の影響が強い者？）は世界中に散らばっており、主人公もその多くの中の1人でしかなかった。 だが、死の運命を乗り越えるために【ベル・デル】を、続けて【ベル・イアル】も倒した事によって運命の輪は廻り始める。天恵を受けて生まれながらベルの力を取り込み、真の力に目覚めた「人の世のベル」となった。 救世主にして魔王の素質を持つ者。名付けるなら天魔といったところか？ ここからはif...（もしも）の話になるが、【天使レミエル】は主人公を「ベルの王となりうる唯一の人間」と称した。しかし、人の世のベルと呼ばれる『ア・ベル』の因子を持つ者は多数存在する。 ということは、主人公が他のア・ベルの因子を強く受け継いだ人間の手で死を迎えた場合、ベルの力はその人間が奪う事はできたのだろうか？ 本作中には描かれなかったが、人間同士でベルの力の奪い合いが起これば、想像を絶する惨劇が繰り広げられたかも知れない。 【アヤ】：人物 ジンの恋人であり、ハルの恩人。インディーズバンド「D-VA」の元ヴォーカル。本作開始時点ですでに行方不明。ジンの話では素晴らしい歌唱力を持ち、かたくなだったハルの心を開いた人格者だったようだ。 彼女の歌が「古代の共通言語」と呼ばれ【悪魔召喚プログラム】の鍵となっている。【ナオヤ】はプログラム構築の際に、何度か顔を合わせた程度で彼女の事はよく知らないそうである。 アヤが遺したシーケンサーに鍵となった歌が入っていて、ハルが歌うと悪魔が召喚できる。その事実がハルの運命を分けるが、その余命は主人公達の行動次第。 【カイン】：「旧約聖書・創世記」本作ではナオヤのことを指している。創世記では最初の人間アダムとイヴの息子で【ア・ベル】の兄。農耕をしており、神への供物は自身が収穫した最高の穀物を捧げた。 血を好む神は【ア・ベル】の供物を選び、神に選ばれなかった嫉妬に駆られア・ベルを殺害。「穀物に血など流れているものか！」ナオヤ（カイン）の言い分はもっともである。 【天使レミエル】（アマネ）の言い分は神の与えた試練。ナオヤ（カイン）の言い分は神の理不尽な嫌がらせ。ア・ベル殺害後は、永劫の孤独の生を宿命付けられた原初の罪人となった。 カインの知識・因子を引き継ぎ、この時代に主人公の従兄として転生した。ナオヤの人並み外れた洞察力と知識はカインとして今まで転生し、蓄積し続けた結果であろう。常に物事の本質を見切り、先手を取り主人公を導く天才として描かれている。 すぐれた洞察力を持つ反面気配りが欠如しているのは、長い人生で思いやる心が磨耗していること、目的達成が最優先で、邪魔にならない限り干渉する気がないからであろう。 記憶を忘却する事なく転生し続け、無限の知識と時間を与えられたに等しい状況の中で、カインの心は少しづつ変質し、いつしか神への復讐・打倒が大部分を占めることとなった。 神を倒すために自ら挑むのではなく、「【ア・ベル】（神の子）を魔王に貶め、穢れた悪魔の力を宿した自分の子に神を殺させる」という発想に神への深い憎悪が感じられる。 「永遠の時は神の慈悲。自ら悔い改める日を神はずっと待っている」とアマネは語る。神が与えた永遠という試練（拷問）の中で、憎悪の黒い炎に身を焦がし続けるカイン。 彼の心の安息は、神を抹殺した先にしか存在しないのだろうか？ 【翔門会】：しょうもんかい。宗教法人？ 巫女の九頭竜天音（クズリュウ・アマネ）と、教祖であるアマネの父を中心に運営されている。「神は試練を与えるけど、乗り越えて更なる高み（霊的なステージ）へ登って神様に近づこう」という教義。 悪魔の力を手にしてそれでいて誘惑に負けないことで、人間の革新を見るというのが悪魔を使役する理由。「神が完全なら、何故人間を誘惑する悪魔を創ったのか？悪魔は神に謀反するべく生まれた」 全知全能だけど、試練の為にあえて悪魔を創ったという解釈でアマネは説明している。「今回、また神の試練が来たけど現代人は脆弱で乗り越える力は見込めない。そのために対抗できる主上【ベル・ベリト】を呼ぶしかない」というのが教祖の主張。 アマネ自身は【天使レミエル】の天啓で、教義に従う事に揺らぎが生じているようである。 以下、意訳↓ アマネ「天使レミエルの導きで、主上なしで試練超えられるはず。あとは【主人公】さん次第。求む救世主（ベルの王）」 教祖「現代人貧弱だから、試練を乗り越えるには主上必須！だから力を貸してねベリト（肉団子）様っ！」 ベル・ベリト「('A`)メンドクセ。ベルの王になれりゃ、人間の未来なんてシラネ。ま、便利だから利用するか」 【超電磁結界】：日本政府の切り札。電磁波を使った超兵器。結界内は電子レンジと化し、内部の人間は沸騰死する。本兵器の発動を本編では「最終決断」と呼称している。 2001年「PSE法」という電気製品の安全を確保する為の法律が制定され、専門機関の検査を受けていない特定の家電は販売できなくなった。真の目的は検査時に「謎のチップ」を埋め込む事。 これにより、一般家庭の家電機器のほぼ全てにチップを埋め込み、有効範囲は日本全土に及んでいる。「謎のチップ」は特定の信号を受けると、任意の出力に電源をコントロールする機能を持っていて、出力の上げられた電磁波は互いに増幅し合い、近辺の物体を沸騰させてしまう。 「山手線圏内の人間及び改造COMP全滅+都市機能を可能な限り保全する」という相反する二つの条件をクリアできることから、使用が決定した。本兵器の使用期限が7日後の為、山手線圏内でそれ以上の余命を持つ人間は存在しない。 伏見三佐、イズナ一尉などの作戦従事者は超電磁結界以外の解決手段を模索し、全力で作戦行動中。その努力が実を結ぶかは主人公たちの行動次第。 【天使レミエル】：中近東・ユダヤ教 アマネに憑依した天使。メタトロンの配下、復活者を監視する存在と名乗った。ラミエルとも呼ばれている。 真の幻視（神に選ばれし者に、神の意志をヴィジョンで伝える）を統括すると言われているが、ゲーム的に（視覚的にも）わかりやすく伝えるために、アマネの身体を借りて、神に選ばれし救世主（主人公）の道案内をするということになったのだろう。 本シリーズで共通して描かれる天使という存在は自由意志を持たず、あくまで神（唯一神）の意志の体現者でしかない。決して人間に好意的な存在とは言えず、悪魔を封じ込める為に【東京封鎖】を強要し、それを「神の試練」の一言で片付けた。 封鎖内で数多くの人間が苦しみ、親しい隣人や家族を失う姿を目にしたとしても「試練を越えられないなら死んで当然」程度でしかないのだ。長きに渡り繰り返し続けてきた「神の試練」。 理不尽かつ身勝手な神の試練に嫌気がさしたナオヤは反逆を企て、【翔門会】の教祖は神（唯一神）の試練を乗り越えるために、【ベル】の力を持つ【ベル・ベリト】に救済を求めた。 【東京封鎖】：政府の非常事態警報発令。 東京都内を環状に走る山手線を基準に作られた自衛隊のバリケード。悪魔召喚能力を所有するものを一箇所に閉じ込め、悪魔の拡散を防ぐのが目的。作戦自体は政府主導で行っているが、その背後には天使がいる。 封鎖の外に出る事は誰一人許されず、強引に突破を試みるものには発砲許可も出ており、百人を超える死傷者を出す大惨事も発生した。本作内ではフリーライターのショウジが名付けたことになっている。 封鎖の前日、当日は【翔門会】の夏季大会だったため、召喚能力者が一斉に集まるタイミングに合わせて封鎖を実行したとの事。封鎖の直後陸上自衛隊のSTF（特別機動部隊）が集結している。 封鎖を解除する為には、悪魔の脅威を何らかの方法で取り除く必要があるが、封鎖内を浄化する「最終決断」の発動期限は7日間。期限内に解決方法が見つからない場合、【超電磁結界】による最悪の結末が待っている。 便利になった現代社会、しかも首都である東京を舞台にしながら、現実から非現実への移行をスムーズに持ち込む事に成功した、本作屈指の良設定だと思う。
|
|
